😫買ってはいけない中古マンションの5つの特徴は以下の通りです。
- 管理状態が悪い
- 適切な大規模修繕が行われていない
- 旧耐震基準で建てられた
- 立地条件が悪い
- 総戸数が少ない
ところで、そもそも中古マンションは「買ってはいけない」のでしょうか?いいえそんなことはありません。
確かに「劣化に対して注意が必要」などのデメリットはありますが「同じ予算内で、より希望にあった家に住むことができる」などのメリットもあります。
つまり、十分な情報収集を行って正しい物件選びができれば、新築マンションや戸建住宅にはない中古マンションならではのメリットを得ることできます。
この記事では、中古マンション購入を検討中のあなたや。そこまで具体的ではなくても将来住む家について漠然と考えている、というあなたに役立てるかもしれない情報をお届けします。
まずは新築と中古の場合の比較です。
✨新築マンションと中古マンションの違い
新築マンション | 中古マンション | |
価格 | 一般的に高い | 同じエリアなら新築より安い |
購入時の諸費用 | 3~5%程 | 5~8%程(新築よりやや高め) |
設備・仕様 | 最新設備が整っている | 設備が古く、リフォームが必要な場合もあり |
物件の選択肢 | エリアが限られて選択肢も少ない | エリアや間取りの選択肢が多い |
資産価値 | 新築時がピーク、その後下がりやすい | 築年数によるが、適正価格で安定しやすい |
入居時期 | 完成前なら待つ必要がある | 購入後すぐに入居可能 |
ローン・税制優遇 | 住宅ローン控除や減税が充実 | ローン控除は使えるが、新築ほどの優遇はない |
修繕費・管理費 | 当初は安いが、将来上昇する可能性あり | 管理費・修繕費が比較的高め |
続いて、中古マンションに絞ってご説明します。
「中古マンションを買ってはいけない」と言われる理由
中古マンションを購入する際には、多くのメリットがある一方で、慎重に検討すべきデメリットも存在します。特に「中古マンションを買ってはいけない」と言われる理由には、以下のような点が挙げられます。
建物の老朽化と修繕費の増加
中古マンションは築年数の経過とともに、建物全体の老朽化が進みます。特に外壁のひび割れや塗装の剥がれ、配管の劣化、屋上防水の損傷などは時間とともに悪化し、定期的なメンテナンスが欠かせません。
また、エレベーターや給水ポンプ、消防設備といった共用部分の設備も耐用年数を迎えると交換が必要になり、その費用は住民が負担することになります。築年数が古いマンションでは、管理費や修繕積立金が将来的に大幅に引き上げられるリスクがあり、購入時に現在の積立金額や今後の修繕計画を十分に確認することが重要です。
耐震性の問題
1981年の新耐震基準が施行される以前に建てられたマンションは、現行の耐震基準を満たしていない可能性があります。古い建物の中には、耐震補強工事が実施されているものもありますが、適切な補強が行われていない場合、大地震の際に建物の倒壊や損傷のリスクが高まります。
また、耐震改修工事を行う場合、多額の費用が発生し、住民の合意形成が必要になるため、簡単には進まないケースも少なくありません。購入を検討する際は、耐震診断の結果や過去の補強工事の履歴を確認し、万が一の際の安全性を考慮することが大切です。
管理体制の不安
マンションの管理が適切に行われていない場合、共用部分の清掃が不十分だったり、ゴミ捨て場が荒れていたりと、生活環境が悪化することがあります。さらに、管理組合が機能していないと、必要な修繕が遅れたり、資産価値が低下したりする原因となります。
管理費や修繕積立金が適切に運用されているか、過去の管理組合の議事録や収支報告を確認することで、管理状況の良し悪しを判断できます。
また、住民の意識が低いと管理組合の運営がうまくいかず、トラブルに発展することもあるため、管理体制をしっかりとチェックすることが重要です。
住宅ローン審査の厳しさ
築年数の古いマンションは、住宅ローンの審査が厳しくなる傾向があります。金融機関によっては、築年数が一定以上の物件に対する融資を制限している場合があり、希望する条件でのローンが組めない可能性があります。
また、建物の構造や管理状況によっても評価が変わり、耐震性や修繕履歴が不十分な物件は、融資の対象外となるケースもあります。
特に、築40年以上のマンションでは、ローンの返済期間が短縮されることがあり、毎月の返済額が増えてしまうこともあるため、事前に金融機関へ相談し、融資の条件を確認することが重要です。
資産価値の低下
中古マンションは、新築時と比べてすでに価値が下がっていることが一般的であり、築年数が経過するほど売却時の価格も下落しやすくなります。
特に、立地条件や管理状態が悪い場合、資産価値の下落スピードが速まる可能性があります。また、築年数が古くなると買い手が付きにくくなり、売却時に希望価格で売れないリスクもあります。
一方で、駅近や人気エリアの物件、管理が行き届いたマンションなどは比較的価値が下がりにくい傾向にあるため、長期的な資産価値を見極めることが重要です。
設備の老朽化
築年数の古いマンションでは、配管や電気設備、給湯器、エアコンなどの設備が老朽化していることが多く、修理や交換が必要になるケースがあります。
特に、水道管が古い場合は、赤水が出たり、水漏れが発生したりすることがあり、大規模な配管工事が必要になることもあります。また、電気設備が古いと、コンセントの数が不足していたり、ブレーカーが頻繁に落ちるなどの問題が生じる可能性があります。
これらの設備を更新するためには追加の費用がかかるため、事前に管理組合に問い合わせ、過去の設備更新履歴や今後の修繕計画を確認することが大切です。
近隣住民とのトラブルの可能性
中古マンションはすでに多くの住民が生活しているため、近隣住民とのトラブルが発生する可能性があります。騒音問題やゴミ出しのルール違反、ペット飼育のトラブルなど、住民同士の意識の違いから問題が起こることも少なくありません。
また、築年数の古いマンションでは、住民の高齢化が進んでいる場合が多く管理費の滞納者が増えるリスクもあります。管理費の未納が増えると、マンションの維持管理が難しくなり、結果として建物の劣化が早まる可能性があります。
購入前に管理組合の財務状況や住民の年齢層を確認し、トラブルのリスクを把握しておくことが重要です。
ということで重要なのは、物件の選び方です。適切な情報収集とチェックを行えば、安心して暮らせる中古マンションを見つけることができます。そのために次に、避けるべき中古マンションの特徴を見ていきましょう。
買ってはいけない中古マンションの5つの特徴
「買ってはいけない物件」を選んでしまわないためには以下のような状況でないかを十分にチェックすることが必要です。チェックリストや比較表を作って各物件の情報を整理するのも良いでしょう。
- 管理状態が悪い
- 適切な大規模修繕が行われていない
- 旧耐震基準で建てられた
- 立地条件が悪い
- 総戸数が少ない
管理状態が悪い物件
マンションの共用部分、例えばエントランスや廊下、ゴミ置き場などが清潔に保たれていない場合、管理が行き届いていない可能性があります。
管理が不十分だと、建物の劣化が早まり、将来的に大きな修繕費用が必要になることがあります。
適切な大規模修繕が行われていない物件
マンションは定期的に大規模な修繕を行うことで、長く快適に住むことができます。過去に適切な修繕が行われていない物件は、今後多額の修繕費用がかかる可能性があります。購入前に、過去の修繕履歴や今後の修繕計画を確認しましょう。
旧耐震基準で建てられた物件
1981年以前に建てられたマンションは、現在の耐震基準を満たしていない場合があります。地震の多い日本では、耐震性は非常に重要です。旧耐震基準の物件を購入する際は、耐震補強が行われているかを確認することが大切です。
立地条件が悪い物件
駅から遠い、周辺にスーパーや病院などの生活施設が少ない場所にあるマンションは、生活の不便さだけでなく、将来的な資産価値の低下にもつながる可能性があります。日常生活の利便性を考慮して立地を選びましょう。
総戸数が少ない物件
総戸数が少ないマンションでは、一戸あたりの管理費や修繕積立金の負担が大きくなる傾向があります。また、住民同士のコミュニケーションが密接になるため、トラブルが発生しやすい場合もあります。購入前に、総戸数や管理組合の運営状況を確認することが重要です。
「中古マンションを買った」という方のご意見・口コミ
マンションを購入した後で「買って良かった」「もっとこうすれば良かった」と感じている方がたくさんいます。
そんな方々のご意見を聞いて物件選びに生かしてみてはいかがでしょうか。
少しでも気になる物件があれば、すぐに見に行くことをおすすめします。いい物件はすぐに決まってしまいます。また、いろんな物件を見ることもおすすめです。何件も見ることで自分の中の譲れない部分やイメージがはっきりしてくるので、妥協することなく決められました。
耐震はもちろんですが、台風時に川の氾濫の影響があるかどうか、近くに避難場所や給水拠点があるかどうかも、前もって確認しておくことも大切です。【引用:中古マンション購入体験談・年収別まとめ!】
気になる物件は早めに見に行くのが良いですね。複数の物件を比較することで自分の希望や譲れない条件が明確になります。また、耐震性以外にも近くの川の氾濫リスクや避難場所、給水拠点の有無も事前に確認することが重要です。
中古マンションの販売価格は1580万円
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売主さん側に「早く」売却したい理由があったので値下げに応じてくれたのだと思います。
売主の事情によって交渉が有利に進むこともあります。適切な情報収集と状況判断が大事です。
最後に中古マンションを購入した場合のメリットと注意点をまとめてみました。
これらが、ご自身のライフスタイルや希望に合った中古マンション選びの参考になれば幸いです。
中古マンション購入のメリット
新築物件と比べての価格面や、これまでの蓄積による多くの物件数とそれによる選択肢の豊富さ、実際に住んでみての感想を聞けたり、「すぐに住める」点などが中古マンションを購入するメリットとしてあげられるでしょう。
それらも踏まえ、中古マンション購入のメリットをご紹介します。
新築に比べて価格が安い
中古マンションを購入する大きなメリットの一つは、新築に比べて価格が安いことです。
一般的に、同じ広さや条件のマンションでも、新築に比べて中古マンションの方が販売価格が低く設定されている場合が多く、より手の届きやすい価格で購入できるという利点があります。
そのため、新築では予算的に難しいエリアや広さの物件でも、中古なら検討の幅が広がるという点が魅力です。
また、新築マンションの価格には、広告費や販売経費、さらにはデベロッパーの利益などが含まれているため、割高になりがちです。一方、中古マンションは築年数が経過することで価格が下がりやすく、新築と比べてお得に購入できる可能性があります。
特に、築年数が経っていても管理が行き届いている物件であれば、価格と住環境のバランスが取れており、コストパフォーマンスの面でも魅力的です。
さらに、中古マンションの場合は売主との交渉次第で値引きが可能なこともあり、よりリーズナブルな価格で購入できるチャンスがある点もメリットの一つです。
予算を抑えつつ理想の住まいを手に入れたい方にとって、中古マンションは非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
値下がりリスクが低い
中古マンションを購入するメリットの一つに、値下がりリスクが低いことが挙げられます。新築マンションは購入して入居した瞬間に「新築」という価値がなくなるため、価格が大きく下がる傾向があります。
特に、購入時には販売会社の広告費や販売経費が価格に上乗せされているため、それらのコスト分も含めて新築価格は高くなりがちです。しかし、中古マンションはすでに市場で適正価格が形成されており、価格の下落幅が小さいという特徴があります。
また、中古マンションの価格は、築年数や管理状況、立地によって異なりますが、需要が高いエリアやしっかりと管理されている物件は、長期間にわたって資産価値が安定するケースも少なくありません。
そのため、将来的に売却を考えたときにも、大幅に価格が下がる心配が少なく、安心して購入できる点が魅力です。
さらに、中古マンションは過去の売買実績があるため、相場を把握しやすく、購入時に適正な価格で取引できるのも大きなメリットです。価格の安定性を重視する方にとって、中古マンションはリスクの少ない選択肢となるでしょう。
豊富な選択肢
中古マンションを購入する大きなメリットの一つは、新築に比べて選択肢が豊富であることです。中古マンションは市場に出回る物件数が多く、エリアや間取り、築年数、価格帯など、さまざまな条件の中から自分の希望に合った物件を探しやすい点が魅力です。
新築マンションの場合、販売されるエリアや物件数が限られていることが多く、希望の立地や間取りが見つからないこともあります。しかし、中古マンションは広範囲にわたって豊富に供給されているため、選択肢が多くなります。
また、新築ではなかなか手に入らない人気エリアの物件も、中古なら見つかる可能性が高まります。
特に駅近や生活利便性の高い地域では、新築の供給が少なくなりがちですが、中古市場では過去に建てられた物件が継続的に流通しているため、希望するエリアに住めるチャンスが広がります。
さらに、中古マンションなら実際の建物や周辺環境を確認しながら検討できるため、購入後のイメージ違いが少なく、納得のいく選択がしやすいという点もメリットの一つです。選択肢の多さと柔軟性を求める方にとって、中古マンションは魅力的な選択肢となるでしょう。
好立地の物件が見つかりやすい
中古マンションを購入するメリットの一つに、好立地の物件が見つかりやすいという点があります。人気エリアや駅近の物件は、新築では供給が限られており、希望するエリアで新たにマンションが建設されること自体が少ないため、選択肢が限られてしまいます。
また、仮に新築物件が販売されたとしても、価格が非常に高額になることが多く、予算内で購入するのが難しいケースもあります。
一方で、中古マンションは過去に建てられた物件が市場に継続的に流通しているため、人気エリアでも比較的手に入りやすいという特徴があります。
特に駅近や商業施設が充実したエリアなど、利便性の高い地域では、築年数の経過した中古マンションが多く流通しており、新築よりも手の届きやすい価格で購入できる可能性が高まります。
さらに、中古マンションであれば、実際の住環境を確認しながら検討できるため、「駅からの距離や周辺の雰囲気が思っていたのと違う」といった後悔を防ぎやすい点も魅力です。
利便性の高いエリアでの物件探しを重視する方にとって、中古マンションは有力な選択肢となるでしょう
リフォーム・リノベーションで自分好みの空間にできる
中古マンションを購入するメリットの一つに、リフォームやリノベーションによって自分好みの空間を作れることがあります。
新築マンションでは、すでに間取りや設備が決まっているため、大きく変更することが難しいですが、中古マンションであれば、自分のライフスタイルや好みに合わせて自由にカスタマイズできる点が魅力です。
例えば、キッチンの位置を変更して開放的なリビングにしたり、和室を洋室に変えたりと、理想の住まいに近づけることが可能です。
最近では、スケルトンリノベーションといって、内装をすべて解体し、間取りから作り直す手法も人気を集めています。これにより、古いマンションでも新築のような住み心地を実現することができます。
また、築年数が古い物件でも、リフォームを施すことで最新の設備を導入できるため、機能面でも快適な生活を送ることができます。中古マンションは新築に比べて価格が抑えられるため、浮いた予算をリノベーションに回すことで、より理想に近い住まいを手に入れやすい点もメリットの一つです。自分らしい空間を作りたい人にとって、中古マンションは魅力的な選択肢となるでしょう。
住宅ローン控除が利用できる
中古マンションを購入する際、一定の条件を満たせば住宅ローン控除を利用できる点も大きなメリットの一つです。住宅ローン控除とは、住宅を購入する際に借り入れたローンの残高に応じて、所得税や住民税の一部が控除される制度のことです。
これにより、毎年の税負担が軽減され、結果的に総支払額を抑えられるため、多くの人がメリットを感じています。
一般的に、新築だけでなく中古マンションでも、この制度を活用できる場合があります。例えば、耐震基準を満たしていることや、築年数が一定以内であること、購入後にしっかりと住み続けることなど、いくつかの条件を満たせば控除の対象となります。
そのため、中古マンションの購入を検討する際は、対象条件を事前に確認しておくことが重要です。
また、中古マンションは新築に比べて価格が抑えられているため、ローンの借入額も少なくなる傾向があります。これにより、ローンの返済負担を軽減しつつ、住宅ローン控除を活用することで、さらに経済的なメリットを得ることが可能になります。
税制面での優遇措置を上手に活用すれば、中古マンション購入のコストをより抑えることができ、賢い選択につながるでしょう。
すぐに住める
中古マンションを購入する大きなメリットの一つに、契約後すぐに住める点があります。新築マンションの場合、購入してから建物が完成するまで数カ月から数年待つこともあり、その間は賃貸住宅などでの生活を続ける必要があります。
一方、中古マンションはすでに完成しているため、契約や手続きが完了すれば、すぐに入居することが可能です。
特に、転勤や結婚、子どもの入学など、生活のタイミングに合わせて早く新居に移りたいという方にとっては、中古マンションのスピーディーな入居が大きな利点になります。
また、現在の住居の家賃負担を減らしたい人にとっても、早めに新居へ引っ越すことで家計の負担を軽減できるというメリットがあります。
さらに、実際に完成した状態のマンションを見学したうえで購入できるため、新築のように「完成後に思っていた間取りと違った」「日当たりが悪かった」といったギャップが少なく、納得のいく住まい選びができる点も魅力です。スムーズに新生活をスタートしたい方にとって、中古マンションは非常に適した選択肢と言えるでしょう。
中古マンションを購入する際の注意点
住宅ローン関連や将来の資産価値、劣化のリスクやリフォーム・リノベーションの可否など、中古マンションならではのものや新築・中古を問わずマンション自体の購入の際に注意しなといけない点があります。
住宅ローン審査や控除について
中古マンションを購入する際、新築物件に比べて住宅ローンの審査が厳しくなるケースがあります。金融機関によっては、築年数が一定以上の物件に対する融資条件を制限していることがあり、希望するローンが組めない可能性もあります。
特に、築40年以上のマンションではローンの返済期間が短縮されることがあり、毎月の返済額が増えるため、事前に金融機関に相談し、自分の借入可能額や融資条件を確認することが重要です。
また、中古マンションの購入時には仲介手数料が発生します。仲介手数料は物件価格の3%+6万円(税別)が上限とされていますが、物件価格によっては異なるため、事前に仲介業者に手数料の金額や支払い時期を確認しておく必要があります。
さらに、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の適用条件を満たしているかどうかもチェックが必要です。住宅ローン控除は新築だけでなく、中古マンションでも適用される場合がありますが、築年数や耐震基準の適合状況によって適用可否が異なります。
特に、1981年6月1日より前に建築確認を受けた旧耐震基準のマンションは、耐震基準適合証明書が必要になるため、事前に書類の有無を確認しましょう。
資産価値の見極め
中古マンションの購入を検討する際、将来的な売却も視野に入れて資産価値の維持・下落リスクを考慮することが重要です。
一般的に、マンションの資産価値は築年数が経過するにつれて低下していきますが、立地条件や管理状況、周辺環境の変化によって、価値の下落スピードが異なります。
例えば、駅近や商業施設・病院・学校などの生活インフラが充実しているエリアでは、築年数が経過しても一定の需要があるため、資産価値が大きく下がりにくい傾向にあります。
一方で、管理が行き届いていないマンションや、人口減少が進んでいるエリアでは、価値が急速に下落する可能性があります。
また、マンションの管理状況も資産価値に大きく影響します。適切に修繕が行われており、共用部分の清掃や設備のメンテナンスがしっかりしているマンションは、将来的にも買い手が付きやすく、価値が維持されやすくなります。購入を検討する際は、修繕積立金の適正額や過去の修繕履歴、今後の修繕計画を確認し、管理が適切に行われているかを見極めることが大切です。
建物の劣化
築年数が古いマンションでは、建物自体の劣化が進んでいる可能性があるため、購入前に建物の状態をしっかりと確認することが重要です。
特に、外壁のひび割れ、配管の老朽化、エレベーターや給排水設備の不具合などは、住み始めてからのトラブルにつながる可能性があります。
マンションの建物状態をチェックする際には、「インスペクション(住宅診断)」を活用するとよいでしょう。インスペクションでは、専門家が建物の劣化状況を調査し、必要な修繕の有無を報告してくれます。
特に築30年以上のマンションでは、配管の交換時期や耐震性が問題となることが多いため、診断結果をもとにリスクを把握することが大切です。
また、管理組合の運営状況や修繕積立金の管理も確認しましょう。修繕積立金が適切に運用されていない場合、大規模修繕の際に追加の負担金が発生する可能性があるため、管理組合の財務状況や過去の修繕履歴をしっかりとチェックすることが重要です。
リフォーム・リノベーションの可否
中古マンションを購入する際、間取り変更などの大規模なリフォームや、長期的なリノベーションが可能かどうかも事前に確認することが重要です。特に、家族構成の変化に対応できるように、将来的に間取りの変更ができるかどうかを検討しておくと安心です。
リフォーム・リノベーションの可否は、マンションの「構造(壁式構造かラーメン構造か)」によって異なります。壁式構造のマンションでは、耐震性を確保するために壁が構造上の重要な役割を果たしており、間取り変更が制限されることがあります。
一方で、ラーメン構造のマンションは柱と梁で建物を支えるため、間取り変更の自由度が比較的高く、大規模なリノベーションも可能です。
また、リフォーム・リノベーションを行う際には、管理規約の制約もチェックする必要があります。マンションによっては、水回りの移動や床材の変更が制限されていることがあり、希望するリフォームができない場合があります。
さらに、工事の際に管理組合の許可や近隣住民への配慮が求められることがあるため、事前にマンションの規約を確認してトラブルを防ぐことが大切です。
さらに、リフォーム費用も考慮しておく必要があります。築年数が古いマンションでは、予想以上に修繕費用がかかることがあり、予算オーバーにならないよう、事前にリフォームの見積もりを取ることをおすすめします。リノベーション済みの物件を選ぶという選択肢もあるため、希望するリフォームの内容に応じて、最適な物件を選ぶことが重要です。
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